チャーリー・マンガーって知ってますか?
ウォーレン・バフェットは知っているけれど、チャーリー・マンガーは知らないって人も結構いるのかもしれません。
チャーリー・マンガーは、一言で言えば、バフェットの右腕、バフェットとともにバークシャーを築き上げ、またバフェットの投資法にも影響を与えたすごい人です。
バフェットはいろんな本になって紹介されていますが、マンガーはあまり本になることがない印象がありますが、この本はそんなマンガーに焦点を当てた数少ない本の一冊です。
第一印象としては、この本の内容は、バフェットの話とほとんど変わらない印象です。まるでバフェットの本を読んでいるかのような錯覚がしてきます。
この本は、マンガーの格言や考え方などを、ひとつづつ紹介している辞書のような本なので、途中から読んだり、気になったところだけ抜粋して読んだりといったこともできます。
この本の中に、『キャリアについての助言』として、『良いキャリアを築くためのルールが3つある。⑴自分自身が買おうと思わないものを売らないこと、⑵尊敬しない人のために働かないこと、⑶いっしょに仕事をして楽しい人々とだけ働くこと』というものがありました。
マンガーは、これだけ価値観の合っている人(バフェット)と仕事が出来ているのだから、きっと今の仕事環境をよほど楽しんでいるのでしょう。
投資に関する話だけではなく、人生や経済に関する考え方などもいろいろ紹介されていて、投資本というよりも自己啓発本といった方がいいのかもしれません。
でもその言葉は、世界トップクラスの成功者の言葉ですから、すごく重みを感じます。
お金持ちになるキャリアの磨き方?
チャーリー・マンガーは、本来弁護士でした。しかし、弁護士をやめて、投資という事業を始めたわけですが、その理由が弁護士は稼ぐのに向いていないという判断だったそうです。
一般的な見方でいえば、弁護士のような高キャリアの職業は高給取りだと思うところですが、マンガーは違うと考えたそうです。
『⑴問題を速やかに解決し、他人に親切にしていてれば、法律問題を抱えることはほとんどない。⑵配管工、弁護士、歯科医、屋根葺き、外科医などの専門職にとって、お客さんになるのは問題を抱えた人々である』
これがマンガーが弁護士をやめた理由だというのです。
先に紹介した『キャリアについての助言』に通じる話ですよね。付き合っていきたい人は⑴か⑵のどちらなのか?ということなのかもしれません。
そういえば、お金持ちは専門職になるのではなく専門職を使う人になると、『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバートキヨサキが言っていたような気がします。
意外と、○○士と呼ばれるような人たちの中に、本物の金持ちと言われるような人があまりいないといわれますが、こういうことを考えるとなんとなくわかる気もします。
首から上を働かせれば無限の富を生み出せる。
もう一つ気になった言葉にはこんな話もありました。
『働かない』という項目で、『私の経験から言えることだが、いつも考え続け、本を読み続けていれば、働く必要はない。』という話です。
想像してください。○○士と呼ばれる人たちは、人々の問題を解決するのが仕事です。つまり「働く」という事が前提なわけです。
しかも資格がないとできないことが仕事の内容ですから、簡単に人に任せることもできません。つまり自分が働く以外に収入を得る方法がないとも言えます。
自分が働くことをやめたら収入が途絶える。
○○士が、本物のお金持ちになれないのは、こういったことが理由なのかもしれません。
それと、エジソンの言葉が思い出されます。
『首から下で稼げるのは1日数ドルだが、 首から上を働かせれば無限の富を生み出せる。』
マンガーのいう言葉は、まさにこのことだと思いました。
なかなかその域に達するのは、できることではない気もしますが、そういうものだと日々考えていれば、いつかきっとこのことを理解できる時が来るのでしょうね。